こんにちは、黒田です!
今回は、我が家に5台もある GEXさんの『コーナーパワーフィルター1』(通称:F1)を、あらためて徹底レビューしていきます。
「小型水槽のフィルター、どれを選べばいいの?」
「投げ込み式より水流も欲しいんだけど…」
「底面フィルターをもっとパワフルにしたい」
そんな悩みに、1台で何役もこなしてくれるのがこのF1です。結論から言うと、25L以下の小型水槽のメインろ過・サブフィルター・水流ポンプ・底面フィルターの強化まで幅広く使えて、実売価格は1,000円前後。だからこそ私は気づいたら5台も持っていました。
この記事では、2026年時点の最新スペックをメーカー公式情報で確認したうえで、私自身が30cmキューブ水槽などで使ってきた実体験を交えながら、メリット・デメリット・使い方・掃除方法・流量・白濁対策・他フィルターとの比較・よくある質問まで、購入前に知りたいことをまとめて解説します。読み終わるころには、あなたにF1が合うかどうかがはっきり判断できるはずです。
- GEXコーナーパワーフィルター1とは?
- GEXコーナーパワーフィルター1の基本スペック
- GEXコーナーパワーフィルター1のメリット5つ
- GEXコーナーパワーフィルター1のデメリット
- GEXコーナーパワーフィルター1の使い方
- エアレーションとして使う方法
- 水流ポンプとして使う方法
- 底面フィルターと接続する方法
- GEXコーナーパワーフィルター1の掃除方法
- 流量はどれくらいに設定する?
- 白濁した場合の原因と対策
- GEXコーナーパワーフィルター1と他のフィルターを比較
- GEXコーナーパワーフィルター1がおすすめな人
- GEXコーナーパワーフィルター1がおすすめできない人
- よくある質問(FAQ)
- まとめ:GEXコーナーパワーフィルター1は「使い分けできる小型フィルター」
GEXコーナーパワーフィルター1とは?

GEXコーナーパワーフィルター1は、ジェックス株式会社(GEX)が販売する水中設置タイプのコーナーフィルターです。名前のとおり、水槽の四隅(コーナー)に吸盤で固定して使うコンパクトなフィルターで、モーターが水中にあるタイプなので動作音が静かなのが特徴です。
製品名は「コーナーパワーフィルター1」ですが、型番の名残で「F1」と呼ばれることが多く、ひとまわり大きい「F2(コーナーパワーフィルター2)」という上位モデルもあります。現行品はホワイトとブラックの2色展開で、以前のパッケージからリニューアルされています。中身の基本設計は従来と共通です。
このF1の面白いところは、1台で複数の役割を使い分けられる点です。GEX公式では現行モデルの特長として次の5つが挙げられています。
- 静音設計(水中モーターで動作音が静か)
- 縦・横自由設置(水深の浅い水槽にも対応)
- シャワーパイプで水流をつくる(溶存酸素量アップ)
- コーナー設置で水槽内がひろびろ
- 底面フィルターと接続可能
さらに付属のエアパーツを使えばエアレーション(酸素供給)もでき、ろ過槽を外せば小型の水流ポンプとしても使えます。つまり実際の使い方としては、①ろ過フィルター ②エアレーション ③水流ポンプ ④底面フィルターの動力という4通りの顔を持っているわけです。この「1台4役」こそがF1最大の魅力だと私は思っています。
アクアリウムをこれから始める方は、フィルターの種類そのものを整理しておくと選びやすくなります。フィルター全体の考え方はアクアリウムの始め方|初心者でも失敗しない水槽の作り方・必要なものでも解説しているので、あわせて読んでみてください。
GEXコーナーパワーフィルター1の基本スペック
まずは購入前にチェックしておきたい基本スペックを、GEX公式の製品情報をもとに整理します。数値はメーカー公表値で、価格は変動するため本文では固定せず「目安」として記載しています。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| メーカー | ジェックス株式会社(GEX) |
| 製品名 | コーナーパワーフィルター1(ホワイト/ブラック) |
| タイプ | 水中モーター式コーナーフィルター |
| 流量 | 3.1L/分(50Hz)/3.5L/分(60Hz) |
| 消費電力 | 4.3W(50Hz)/3.2W(60Hz) |
| 電気代の目安 | 約2.6円/日(50Hz)/約1.9円/日(60Hz)※メーカー記載 |
| 本体サイズ | 約 幅6.6×奥行5×高さ14.2cm(奥行は吐出ノズルを含まず) |
| 質量 | 約360g |
| 適合水量 | 25L以下 |
| 適合水槽の目安 | 水槽内の高さ16.5cm以上/幅または奥行23cm以上(底砂がない場合) |
| ろ材 | 活性炭カートリッジ+マット |
| 電源 | AC100V(50Hz/60Hz 地域別) |
| 希望小売価格 | オープン価格(実売の目安:約800〜1,400円前後) |
| JANコード(ブラック) | 4972547041500 |
ポイントは適合水量が25L以下という点です。25Lはおおよそ30cm〜35cmくらいの水槽が目安になります。それより大きい水槽ではメインろ過には力不足なので、サブや水流用として考えるのが現実的です。水槽サイズごとの考え方は失敗しない! させない! 水槽サイズの選ぶ基準3選も参考になります。
また、東日本(50Hz)と西日本(60Hz)で流量と消費電力が変わります。地域によって少しだけ性能が違う、と覚えておくと良いでしょう。周波数による差はあるものの、どちらも消費電力は4W前後と非常に省電力で、24時間つけっぱなしでも電気代の負担はほとんど気になりません。
GEXコーナーパワーフィルター1のメリット5つ
実際に何台も使ってきて感じている、F1の良いところを5つにまとめます。
メリット1:1台で何役もこなせる
前述のとおり、F1はろ過・エアレーション・水流ポンプ・底面フィルターの動力と使い分けができます。水槽を立ち上げるとき、レイアウトを組み替えるとき、生体を隔離するとき——シーンごとに役割を変えて使い回せるので、1台あると本当に便利です。用途が変わっても無駄にならない、というのは器具選びで地味に大きいメリットです。
メリット2:水中モーターで動作音が静か
GEX公式でも「静音設計」がうたわれています。モーターが水中にあるため、外部フィルターや上部フィルターにありがちな「ブーン」というモーター音がほとんどしません。私の体感でも、動作音そのものは寝室に置いても気にならないレベルです。ただし後述しますが、水はねによる水音(ポチャポチャ音)は出るので、そこは吐出口の位置調整でカバーします。
メリット3:小型でコーナー設置、水槽内がすっきり
本体は幅6.6×奥行5×高さ14.2cmとかなり小型です。水槽の角にぴたっと収まるので、正面から見たときに存在感が出にくく、レイアウトの邪魔になりにくいのが利点です。特に小型水槽では、フィルターが目立つと一気に生活感が出てしまうので、この「隅に隠せる」形状はありがたいです。
メリット4:とにかく省電力
消費電力は4.3W(50Hz)/3.2W(60Hz)。フィルターは基本的に24時間動かし続ける器具なので、消費電力の低さはランニングコストに直結します。メーカー試算では電気代は1日あたり約2円前後。複数台まわしても負担が小さいのは、水槽が増えがちなアクアリストにとって見逃せないポイントです。電源まわりを整理したい方はスマート電源タップがアクアリストにオススメな3つの理由もどうぞ。
メリット5:価格が安く、増やしやすい
実売価格はおおむね1,000円前後。フィルターとしてはかなり手を出しやすい価格帯です。「予備をもう1台」「隔離用にもう1台」と気軽に増やせるので、私は気づけば5台になっていました。メインフィルターが故障したときのバックアップとしても心強い存在です。フィルタートラブル時の動き方は外部フィルターの故障! すぐに取るべき4つの行動にまとめています。
GEXコーナーパワーフィルター1のデメリット
良いところの多いF1ですが、当然、弱点もあります。買ってから「思ってたのと違う」とならないよう、正直に書いておきます。
デメリット1:ストレーナースポンジが付属しない
吸い込み口に付けるストレーナースポンジは別売りです。普通の熱帯魚水槽なら気にならないことも多いのですが、稚エビ・稚魚がいる水槽では要注意。吸い込み口からモーター側へ吸われてしまうことがあります。対策は、市販のストレーナースポンジを用意して、サイズが合わなければカットして取り付けることです。数百円のパーツなので、エビ水槽で使うなら最初から一緒に買っておくのがおすすめです。
デメリット2:設置場所が「角」に限られる
名前のとおり、基本は水槽の角にしか設置できません。本体が三角形なので四隅のどこかに置くことになります。吐出口の向きはある程度変えられますが、「レイアウトで隠したいから右奥に置きたいのに、外部フィルターの配管と干渉する」といったことは起こりがちです。設置の自由度は、外掛けフィルターなどと比べると低めです。
デメリット3:ろ過容量が小さく、掃除がこまめに必要
本体が小さいぶん、ろ材を入れられる量も限られます。生体が多い水槽やエサの量が多い環境では、1〜2週間でろ材が汚れて流量が落ちてくることもあります。他のアクアリストのレビューでも「1週間ほどで結構汚れる」という声があり、私も過密気味の水槽では詰まりが早いと感じます。メンテナンスの手軽さと引き換えに、掃除の頻度は上がると考えておきましょう。
デメリット4:適合水量25L以下、大きい水槽のメインには非力
適合水量は25L以下。45cm・60cm水槽のメインろ過を1台で任せるのは無理があります。大きい水槽で使うなら、あくまで水流の追加やサブろ過という位置づけになります。
デメリット5:カタログ流量より弱く感じる場面がある
これは私の体感になりますが、ろ材をしっかり詰めて使うと、新品時の7割くらいの流量に感じることがあります。原因はろ材の目詰まりや設置状況、インペラーの汚れなどが考えられます。強めの水流が欲しい場合は、ろ材を軽めにする、目の粗いスポンジにする、後述するインペラー清掃をこまめに行う、といった工夫が効きます。カタログ値はあくまで理想条件での数値、と理解しておくと良いでしょう。
デメリット6:夏場のモーター発熱に注意
水中モーターは多少の発熱があります。容量の小さい水槽や屋外での使用では、真夏にわずかながら水温上昇の一因になることがあります。屋外飼育や高水温期に使う場合は、他の水温対策とあわせて様子を見てください。
GEXコーナーパワーフィルター1の使い方

まずは基本のフィルターとしての使い方です。難しい作業はありません。
- 本体を開け、ろ材(活性炭カートリッジ+マット)をセットする
- 水槽の角に吸盤4つで固定する
- 本体全体がしっかり水没する位置に設置する(水中ポンプ式なので水面から出ていると動きません)
- 吐出口の向きを調整する(水面を軽く揺らす程度が目安)
- コンセントを差して運転開始
外部フィルターのような「呼び水」は不要で、水中に沈めて電源を入れればすぐに動き出します。
ろ材については、付属のカートリッジを使わず、サブストラットなどの小さなボールろ材や、ウールマットを適当なサイズにカットして詰める方法もあります。生物ろ過を重視するならボールろ材、物理ろ過を重視するならウールマットを厚めに、といった調整が可能です。ウールマットを詰める場合は、中央上部のインペラー付近だけはスペースを空けておくのがコツです(巻き込み防止)。
現行モデルは縦置き・横置きの両方に対応しています。水深が浅い水槽では横置きにすると、本体が水面から出るのを防げます。設置スペースや水位に合わせて向きを選んでください。
電源コードは、コンセントより低い位置で一度垂らして輪をつくる「トリップループ」を必ず作っておきましょう。万一コードを伝って水がきても、コンセントまで到達するのを防げます。
F1でよくある失敗と対処法
私自身がやらかしたことも含めて、F1でつまずきやすいポイントをまとめておきます。
- 本体が水面から出ていて動かない・異音がする:水中ポンプ式なので、モーター部までしっかり水没させる必要があります。蒸発で水位が下がっても水没を保てる位置に設置しましょう。
- ポチャポチャという水はね音が気になる:吐出口が水面を叩いています。吐出口をやや水中に沈める、水面と平行に近い角度にすると静かになります。
- 吐出口から泡が出て水が白く見える:本体が空気を噛んでいます。設置位置を少し下げる、吸い込み口が水面近くにないか確認してください。
- すぐに流量が落ちる:ろ材の詰めすぎか、インペラーの汚れです。ろ材を軽くする、後述の手順でインペラーを清掃します。
- 吸盤がすぐ外れる:ガラス面とゴムの汚れが原因です。両方を拭いてから、ぬるま湯で温めた吸盤を押し当てると密着します。
- 稚エビ・稚魚が吸い込まれる:ストレーナースポンジは別売りです。エビ・稚魚水槽では必ず用意してください。
エアレーションとして使う方法

F1は、付属のエアパーツを吐出口に取り付けるとエアレーション(酸素供給)としても使えます。エアポンプもエアストーンも不要で、フィルターが動く力で空気を吸い込み、水中に放出してくれます。
取り付けは差し込むだけで簡単。ダイヤルを回せばエアー量の調節も可能です。使いどころは次のようなシーンです。
- 水面の油膜対策(水面を動かして膜を割る)
- 夏場の高水温期の酸欠対策
- シュリンプ(エビ)水槽の酸素供給
- 薬浴・隔離水槽でのエアレーション
油膜が気になる方は、原因と対策を水槽写真の敵! 油膜対策でSNS映えを加速させろ!!で詳しく解説しているので、あわせて読んでみてください。
さらに、別売りの微細バブル発生器『舞姫(White/Black)』を接続すると、より細かい泡を作ることができます。泡が細かいほど水中に滞在する時間が長くなり、酸素の取り込み効率が上がるとされています。エビの繁殖水槽や、しっかり酸素を溶かしたい水槽で効果を発揮します。
※付属品はパッケージやロットによって異なる場合があります。エアパーツやシャワーパイプが必要な場合は、購入前にセット内容を確認してください。単体パーツはGEXオンラインショップでも購入できます。
水流ポンプとして使う方法

ここが、我が家でF1を採用している一番の理由です。F1は上部のモーターヘッドと下部のろ過槽を組み合わせた構造ですが、ろ過槽を外して付属パーツを取り付けると、小型の水流ポンプ(水中ポンプ)として使えます。ろ過部分がなくなるぶんさらに小型化できるので、レイアウトの隙間に仕込みやすくなります。
水槽内に水がまったく動かない「淀み(よどみ)」があると、そこにコケが生えやすくなったり、病気の原因になったりします。水草水槽では、レイアウトが入り組んでいるほどデッドスポットができやすいものです。そこにF1をひとつ仕込んで水を動かしてやると、環境がぐっと安定します。コケ対策の考え方はコケの生えにくい水槽をつくるたった一つのポイントもあわせてどうぞ。
流量は3.5L/分(60Hz)で、同じような小型水中ポンプであるコトブキ社の「ミニボックス」(2.0L/分・60Hz)より多めです。「もう少し水を動かしたい」というときの選択肢として、F1は使い勝手が良いと感じています。

ただし、稚魚がいる水槽では水流が強すぎると体力を奪ってしまうので、吐出口を壁に向ける・レイアウトで受けるなどして調整してください。
底面フィルターと接続する方法

F1のもうひとつの使い方が、底面フィルターの動力にする方法です。GEX純正の「マルチベースフィルター」はもちろん、他社の底面フィルターにも接続できます(パイプ径の相性は要確認)。
本来、底面フィルターはエアリフト式といって、エアポンプとエアストーンで空気と一緒に水を下から上へ押し上げる構造です。この方式はシンプルで静かですが、エアポンプ頼みなので流量が控えめで、水槽内の水が循環しにくいという弱点があります(逆に、水流を嫌う魚には向いています)。
その弱点を補うのがF1です。底面のパイプにF1のモーターヘッドを接続すると、しっかりした流量で水槽内を循環させつつ、ろ過は床材全体を使うので生物ろ過能力が高くなります。「循環の強さ」と「ろ過面積の広さ」を両取りできる組み合わせです。
- 底面フィルターを敷き、床材を入れる
- 底面フィルターの立ち上げパイプにF1のモーターヘッド部を接続する(エアレーション用の接続とは向きが逆で、水を吸い上げます)
- 本体を水没させて運転開始
- 最初はゴミが舞うので、数日は様子を見ながら
私自身、現在30cmキューブ水槽で「底面フィルター+F1」を使っています。水草も十分に茂っていて、コケも少なく、水槽の調子は良好です。小型水槽で「見た目もすっきり、ろ過もしっかり」を狙うなら、かなりおすすめの組み合わせです。30cmキューブの魅力は30cmキューブ水槽が人気な理由でも語っています。
デメリットとしては、掃除のときに底面ごと動かしにくいこと、床材の中に汚れが蓄積していくことが挙げられます。定期的なプロホースでの床材掃除は続けてください。
GEXコーナーパワーフィルター1の掃除方法
F1のメンテナンスは「ろ材の掃除」と「インペラーの掃除」の2つに分けて考えると分かりやすいです。
ろ材の掃除(2週間〜1か月に1回が目安)
- 電源を抜く
- 本体を水槽から取り出す
- ろ材(マット)を飼育水で軽くすすぐ。目詰まりがひどければ活性炭カートリッジは交換する
- ろ材を戻し、本体を水没させてから電源ON
ポイントは、ろ材を全部いっぺんに新品に替えないことです。ろ材にはバクテリアが定着しているので、一度に全交換するとろ過バランスが崩れます。マットとカートリッジの交換時期をずらすか、片方は飼育水ですすぐだけにしましょう。
純正カートリッジのコストが気になる場合は、ウールマットを自作ろ材として使うとランニングコストを大きく下げられます。物理ろ過メインになりますが、こまめに交換できるぶん水はきれいに保てます。
インペラーの掃除(3〜6か月に1回が目安)
インペラーとは、モーターヘッドの中にあるプロペラ状の部品です。ここに汚れやヌメリ、水垢がたまると、流量低下・異音・振動の原因になります。「最近流量が落ちたな」と感じたら、まずここを疑ってください。
- 電源を抜き、本体を取り出す
- モーターヘッドを開け、インペラーを引き抜く(完全に分解できます)
- インペラー本体と、インペラーが入っていた軸受け・穴の中を、綿棒や small な細いブラシで掃除する
- フィルターの吹き出し側も、力を入れると抜けるので中を洗う
- 元通りに組み直し、水没させて運転再開
インペラーや軸(シャフト)は消耗品です。清掃しても異音や流量低下が改善しない場合は、GEXの交換パーツを取り寄せるか、本体自体が安いので買い替えを検討しましょう。ボトル水槽やコケ取りには手を汚さずにコケ掃除ができるGEX MAG FLOATも便利なので、掃除グッズとしてあわせてチェックしてみてください。
流量はどれくらいに設定する?
F1の流量はカタログ値で3.1L/分(50Hz)/3.5L/分(60Hz)です。1時間あたりに直すと約186〜210L。仮に20Lの水槽で使うと、1時間に約9〜10回転する計算になります。
一般的に、フィルターの流量は水槽の水量の5〜10倍/時が目安とされています。この基準で考えると、F1がメインろ過として快適に使えるのはおおむね20L以下、余裕を持って15L前後まで。適合水量の25Lは「上限」であって「快適ライン」ではない、と考えておくと失敗しません。
先ほど書いたとおり、ろ材を詰めた実使用では体感で新品時の7割ほどまで流量が落ちることがあります。流量を調整したいときのコツは次のとおりです。
- 強くしたい:ろ材を軽くする/目の粗いスポンジにする/インペラーを清掃する
- 弱くしたい:吐出口を壁やガラス面に向ける/シャワーパイプで水流を分散する/レイアウト素材で受ける
- 水はね音が気になる:吐出口を少しだけ水中に沈める、水面を叩かない角度にする
水流の強さは魚種によっても好みが分かれます。ベタや金魚など水流を嫌う魚では弱めに、川の魚や水草水槽ではしっかりめに、と調整してください。ベタの飼育環境づくりは小型容器でベタ飼育する4つのポイントを参考にどうぞ。
白濁した場合の原因と対策
F1を使い始めて「水が白く濁った」というとき、原因はいくつかに分けられます。
1:立ち上げ初期の白濁(バクテリア由来)
水槽を立ち上げて数日〜2週間ほどで起こる白濁は、ろ過バクテリアがまだ十分に定着しておらず、バランスが崩れているサインです。これは時間の経過とともに自然に収まることがほとんどです。あわてて全換水せず、エサを控えめにして待ちましょう。換水のしすぎはかえってバクテリアの定着を遅らせます。
2:ろ材掃除・リセット後の白濁
ろ材を洗いすぎた・全交換した・水槽をリセットした後の白濁も、バクテリア減少が原因です。エアレーションを強めて酸素を供給しつつ、数日〜1週間ほど様子を見れば回復してくることが多いです。
3:細かい気泡で白く見えている
シャワーパイプやエアレーション使用時に、F1が空気を噛んでいると、細かい泡が舞って水が白く見えることがあります。この場合は吐出口や本体の位置を調整して、空気を吸い込まないようにすれば解消します。
4:物理的な濁り(微粉・油膜崩れなど)
ソイルの微粉や砂の洗い残し、油膜が崩れて舞っているケースです。F1にウールマットを足して物理ろ過を強化すると、少しずつクリアになっていきます。
なお、F1単体で大きい水槽の白濁を取り切ろうとしても、ろ過容量が足りず改善しないことがあります。その場合は水量に対してF1が力不足というサインなので、フィルターの増設・変更を検討してください。水槽リセットの手順は水槽リセットの方法と手順にまとめています。
GEXコーナーパワーフィルター1と他のフィルターを比較
小型水槽向けの主なフィルターと、F1の位置づけを比較します。
| タイプ | ろ過容量 | 水流 | 静音性 | 見た目 | F1と比べた特徴 |
|---|---|---|---|---|---|
| F1(コーナーフィルター) | 小 | 中(調整可) | 高い | 隅に隠せる | 1台4役。水流も出せる |
| 投げ込み式(水作エイト等) | 小〜中 | 弱い | ポンプ次第 | 目立つ | エアポンプ別途。水流は弱い |
| スポンジフィルター | 中(生物ろ過強) | 弱い | ポンプ次第 | やや目立つ | 生物ろ過は強いが水流・見た目はF1 |
| 外掛けフィルター | 中 | 中 | 普通 | 背面に張り出す | ろ過容量は上。水中で目立たないのはF1 |
| 上部・外部フィルター | 大 | 強い | 普通〜やや音あり | 設備が大きい | 25L超のメインはこちら。F1はサブ向き |
ざっくり言うと、「ろ過容量」を最優先するなら外掛け・上部・外部フィルター、「静かさ・目立たなさ・水流の調整幅」を重視するならF1です。F1は単体で全部を賄うより、他のフィルターと組み合わせたり、シーンで使い分けたりするほうが真価を発揮するタイプです。水中ポンプとしての比較では、コトブキ「ミニボックス」(2.0L/分・60Hz)よりF1(3.5L/分・60Hz)のほうが流量は上です。
GEXコーナーパワーフィルター1がおすすめな人
- 20L以下の小型・キューブ水槽のメインフィルターを探している人
- 底面フィルターを使っていて、循環とろ過をもっと強くしたい人
- 水草水槽でデッドスポット(淀み)に水流を足したい人
- 隔離・薬浴・稚魚・エビ水槽用に予備のフィルターやエアレーションが欲しい人
- 水槽が増えがちで、安いサブ機を何台か持っておきたい人
- フィルターをできるだけ目立たせたくない人
特に、これからアクアリウムを始める方が小型水槽でスタートするなら、F1は扱いやすい選択肢です。予算をおさえて一式そろえたい方は1万円以下で揃える立ち上げに必要なもの7選もチェックしてみてください。

GEXコーナーパワーフィルター1がおすすめできない人
- 30L超の水槽のメインろ過を1台で賄いたい人
- 金魚・大型魚など、生体の量が多い水槽で使いたい人
- ろ過容量を最優先し、メンテナンス頻度は減らしたい人
- 完全な無音を求める人(水はねの音は出ます)
- 稚エビの吸い込みを絶対にゼロにしたい人(別途スポンジ加工が必要)
これらに当てはまる場合は、外掛けフィルターや外部フィルター、上部フィルターなど、ろ過容量に余裕のあるタイプを選んだほうが満足度は高くなります。
よくある質問(FAQ)
Q. F1とF2の違いは?
F2(コーナーパワーフィルター2)はF1よりひとまわり大きく、流量と適合水量が大きいモデルです。25L以下の水槽ならF1で十分。それより大きい水槽で使いたい、水流をもっと出したいという場合はF2を検討してください。
Q. エアポンプは別に必要ですか?
不要です。F1は水中モーターを内蔵しているので、それ単体でフィルターとして動きます。エアレーションも、付属のエアパーツを付ければポンプなしで空気を取り込めます。
Q. 水中モーターは熱くなりませんか?
多少の発熱はあります。容量の小さい水槽や屋外での夏場の使用では、水温上昇の一因になることがあるので、他の水温対策とあわせて管理してください。屋外のメダカ飼育での夏対策はメダカビオトープの雨対策の記事でも季節ごとの注意点に触れています。
Q. ろ材は純正じゃないとダメですか?
純正でなくても使えます。ウールマットやボールろ材で代用可能です。ただし、インペラー付近にろ材を詰め込みすぎると巻き込みや異音の原因になるので、中央上部は空けておいてください。
Q. 24時間つけっぱなしで大丈夫ですか?
はい、フィルターは基本的に24時間連続運転です。夜間などに止めてしまうと、ろ材の中のバクテリアが酸欠になって死んでしまい、ろ過能力が落ちます。消費電力も小さいので、つけっぱなしで問題ありません。
Q. 塩水浴や薬浴でも使えますか?
使えます。ただし薬浴のときは、薬を吸着してしまう活性炭カートリッジを抜いて、スポンジやウールだけにしてください。使用後はプラスチックやゴムの部品に薬剤が残ることがあるので、よく洗ってから通常の水槽に戻しましょう。
Q. どのくらいで買い替えればいいですか?
インペラーと軸は消耗品です。清掃しても異音や流量低下が改善しない場合は、交換パーツを取り寄せるか、本体自体が安価なので買い替えるのが手軽です。使用環境にもよりますが、しっかりメンテナンスすれば数年は使えます。
Q. ホワイトとブラック、どちらを選べばいい?
性能は同じです。明るい照明の水槽や白系の底床ならホワイト、黒背景やダークな水景で引き締めたいならブラック、と水槽の雰囲気で選んで問題ありません。
Q. 電気代はどのくらいですか?
GEXの試算では1日あたり約1.9〜2.6円(地域の周波数による)です。1か月に直しても数十円程度で、フィルターの中でもかなり省エネな部類に入ります。
Q. 底面フィルターと組み合わせるなら、どのサイズを買えばいい?
底面フィルター(GEXマルチベースフィルターなど)は、使う水槽の底面サイズに合わせて選びます。30cm水槽なら30cm用、45cm水槽なら45cm用が基本です。F1側は接続用パーツで立ち上げパイプにつなぎます。ただしF1の流量は3.5L/分(60Hz)なので、45cmを超える水槽の底面全体をパワフルに回すには力不足になりがちです。F1+底面は30cm前後の水槽で特に相性が良い組み合わせです。
Q. 純正カートリッジのランニングコストが気になります
純正の活性炭カートリッジは消耗品で、定期的に交換するとコストが積み上がります。コストを抑えたい場合は、ホームセンターやアクアショップで売っているウールマットをカットして詰める方法が定番です。物理ろ過が中心になりますが、安価にこまめに交換でき、水はクリアに保ちやすくなります。生物ろ過を補いたいなら、リング状・ボール状のろ材を少量足すとバランスが取れます。
Q. 前のパッケージ(旧F1)と中身は違いますか?
パッケージデザインのリニューアルが行われていますが、ポンプの基本性能(流量・消費電力・サイズ)は従来と共通です。ホワイト/ブラックの色展開が加わった点が分かりやすい変更点です。付属パーツの細かな仕様は時期によって変わることがあるので、購入時にセット内容を確認してください。
まとめ:GEXコーナーパワーフィルター1は「使い分けできる小型フィルター」
最後に、GEXコーナーパワーフィルター1のポイントを振り返ります。
- 1台でろ過・エアレーション・水流ポンプ・底面フィルターの動力と使い分けできる
- 水中モーターで静か、消費電力4W前後で省エネ
- 本体が小さくコーナーに隠せるので小型水槽と相性が良い
- 実売1,000円前後で増やしやすい
- 一方でろ過容量は小さく、適合は25L以下。掃除はこまめに必要
- ストレーナースポンジは別売り、設置は角に限られる
万能なフィルターではありませんが、役割を理解して使えば、これほど便利で安い器具もそうありません。私は水槽の立ち上げ時、レイアウトコンテスト前の調整、隔離水槽、底面フィルターの強化と、シーンごとに5台を使い回しています。「一家に一台」あって損はない、というのが正直な感想です。
小型水槽のメインとして、あるいは今の水槽の水流・ろ過を底上げするサブ機として、F1はきっと役に立ってくれるはずです。気になった方はチェックしてみてください。
関連記事として、アクアリウムの始め方、コケの生えにくい水槽をつくるポイント、外部フィルターが故障したときの対処法もあわせてどうぞ。ではでは〜^^


コメント
うちでもF1と30cmキューブの組み合わせで使っているのですが、定期的に白濁してしまいます。
硝酸塩や亜硝酸も検出されないのですが、なにかしら濾過バランスが崩れてしまうのだと思います。
原因を考えて「ひょっとしたらフィルターの流量が適切じゃない?」と思って、調べているうちにこちらに辿り着きました。
参考までにお尋ねしたいのですが、F1と30cmキューブの組み合わせで流量はどれぐらに設定していますか?
飼育環境によっても適切な流量は変わるだろうから、あくまで参考にお聞きしたいのですが、良ければ教えていただけると幸いです。
ジョージさん
まずは閲覧、コメントありがとうございます!
仰るとおり飼育環境によるので難しいところですが、現在私の家で稼働中の30cmキューブ水槽だとF1のポンプのみ使用ですが、流量は約70%といったところでしょうか。
流量MAXだと結構強いので少し下げて対角線上の角へ向けています。(シャワーパイプは未使用)
白濁の原因としては
①砂などの素材
②微生物
どちらかが多いイメージです。
①はめちゃくちゃ細かい白砂出ない限り、定期的な水換えでおさまると思います。
②ジョージさんもこちらを疑っておられるのでこちらの対策としては仰るようにはフィルター関連…
目詰まりなどはないか、流量低下はないか。
もしくはバクテリアの酸欠を疑いエアレーションをしてみるというのはいかがでしょうか。
生体の数などが不明ですがまずは水換え、エアレーションなどが良いのかなと思います(`・ω・´)ゞ
是非参考になれば…
現行の30cmキューブ水槽はYouTubeにも上げておおりますのでイメージが文章ではつきにくい場合ご覧ください。
よろしくお願いします(`・ω・´)ゞ